こしあんの名前の由来は、豆を漉して作るから。柔らかくゆでた小豆を裏漉し、砂糖を加えて練り上げます。
やや手間はかかりますが、手作りのこしあんは格別の味わいです。
ぜひ挑戦してみてください。
材料:あんの出来上がり約400g
- 小豆:200g
- 砂糖:200g
- 水 :適量
- 重曹:0.5g
※大納言小豆はこしあんに向いていません。皮ごと美味しいので、つぶあん用に使うのがおすすめです
道具
- 鍋(直径20cm程度)
- ザル
- ボウル(大サイズ2個、中サイズ2個)
- ゴムベラ
- 裏漉し器(メッシュ65タイプ)
- 手ぬぐい
- お玉またはレードル
作り方
調理時間:約2時間30分
1. 小豆を吸水させる
小豆は乾物、まず吸水させます。豆の吸水方法は「浸漬」と「ゆで戻し」の2通りありますが、小豆はゆで戻しがおすすめです。30~40分ほどかけて、吸水させます
- 小豆を洗って鍋に入れ、たっぷりの水を注ぎます(小豆の上3cm以上が目安)。
- 中火にかけ、沸騰したら5分そのまま沸騰させます。
- 5分後、たっぷりの冷水を入れ、湯温を下げます(1回目のびっくり水)
- 湯を取り出します(入れた量よりもやや少なめ)
- 同じ工程をもう1度行います(2回目のびっくり水)。
- 30分ほどで小豆がふっくらし、皮のシワがなくなれば吸水完了です








小豆は吸水が進むと、皮にしわが寄ります。次第にしわが伸び、ぷっくりとふくれたら吸水終了です。吸水の間は小豆の状態を確認し、吸水が進んでいるかを確認してみてください



2. 渋切りをする
小豆には渋味成分(=タンニン)が含まれています。そのため、美味しいあんを作るには渋を取り除く「渋切り」が欠かせません
- 小豆をザルにあけて湯を切り、軽く洗います。
- 鍋も洗い、小豆を戻します。




3. 小豆をゆでる
小豆は皮が固く、ゆでてもなかなか柔らかくなりません。長時間ゆでれば柔らかくなりますが、「重曹」を使うと短時間で皮が柔らかくなります
- 鍋に小豆と水(小豆の上3cmほど)を入れ、中火にかけます
- 沸騰したら重曹を加え、火を少し弱めて30分ほどゆでます
- 途中で差し水をして、小豆が常に湯に浸っている状態を保ちます
- 小豆を食べてみて、皮までやわらかければOK。火を止めます





4. 裏漉しする
小豆が柔らかくゆで上がったら、続いて裏漉しです。豆を漉して、水にさらし、水を絞って、こしあんの元となる生あんを作ります
- ザルにゆでた小豆をゆで汁ごとあけ、お玉の背で押して中身を漉します
- 別のボウルにメッシュ65の裏漉し器をのせ、さらに漉します
※途中で水を加えながら行うと、濾しやすくなります - 漉したあんに水を加え、さらし、あんを沈殿させます
- 上澄みを捨てて、新しい水を加える作業を3回繰り返します
- 手ぬぐいでさらしあんの水気をしっかり絞り、生あんの完成です
















5. 練り上げる
生あんが出来たら、最後の練りの工程です。砂糖と生あんを鍋に入れ、火にかけ、練り上げます。美味しく作るコツは弱火にせず、中火でしっかりと火を入れることです
- 鍋に砂糖(全量)と生あんの1/3を入れ、中火にかけます
- 砂糖が溶けたら、残りの生あんを2回に分けて加え、しっかりと混ぜながら煮詰めます
- ヘラで鍋底から返すように練り、ツヤがなくなりぽってりとしたら火を止めます
- すぐにバットに小分けでのせ、濡れ布巾をかけて冷まします









作りたてのこしあんの滑らかさと優しい甘さ、ぜひ味わってみてください!
保存方法・賞味期限
- 保存方法:冷蔵保存または冷凍保存です
- 賞味期限:冷蔵は5日以内に、冷凍は1ヶ月以内にお召し上がりください
解凍する際は冷蔵解凍がおすすめです
動画レシピ
こしあん作りのQ&A
Q. こしあんに使う砂糖の量を減らすことはできますか?
A. 砂糖を減らして作ることも可能です。ただ、砂糖を減らすとあんのしっとり感が減ってしまいます
Q. 裏漉し器は65メッシュタイプが必要ですか?
A. はい、必須です。粗い目の漉し器を使用すると、こしあんがざらざらとした食感になります。美味しいこしあんには滑らかさが欠かせません
Q. 少し年数の経った小豆があります。あんにしても大丈夫でしょうか?
A. 少々古い小豆もあんに出来ますが、経年で豆は固くなり、ゆでても柔らかくならないことも。あまり古い豆はおすすめしません
