新年を寿ぐ、雅な和菓子をおうちで。
お正月の茶道「初釜」でおなじみの花びら餅(はなびらもち)。
やわらかな求肥に、ほんのり紅をさした菱餅、甘じょっぱい味噌あん、そして蜜煮のごぼうを包み込む、新春だけの特別なお菓子です。
もとは平安時代の「歯固めの儀」に由来し、健康長寿を願ってごぼうが添えられました。
見た目の華やかさと意味の深さが込められた一品。少し手間はかかりますが、手作りすれば感動の美味しさに出会えます。
材料:4個分
<求肥>
- 白玉粉:40g
- 水:72g(白玉粉の約1.8倍)
- 上白糖:40g(白玉粉と同量)
- 水あめ:5g程度(小さじ1程度)
- 紅色素:少々(微量の水で溶いておく)
- 片栗粉:大さじ2~3(手粉用)
<味噌あん>
- 白あん:60g
- 白味噌:12g(京都の西京味噌など甘口がおすすめです)
- 水:少々
<ごぼうの蜜煮>
- ごぼう:1本(12cm長)
- 水:100cc
- 上白糖:50g
道具:
- 蒸し器
- 玉子豆腐器(12×7.5cm)
- ぼうず鍋
- 木べら
- バット
- ハケ
- セルクル(直径9cm、4.5cm)または代用品(湯呑みなど)
あんこラボセルクルが無い場合は、もちを丸く抜けるものでごはん茶碗やガラスのコップなどで代用可能です
花びら餅の作り方
1. ごぼうの蜜煮(前日に作るのがベスト)
- ごぼうを洗い、12cm長にカットします
- 鍋で30分〜2時間、好みの固さまで茹でます
※歯ごたえを残すなら30分、やわらかめなら1.5〜2時間です - 茹でたごぼうを1/4サイズに縦割りカットします
※ごぼうが太い場合は1/6、細い場合は1/2サイズにカットしてください - 水と砂糖を鍋で沸騰させ、ごぼうを加えて10分ほど煮ます
- 冷まして保存容器に移し、冷蔵庫で保存します



ごぼうはゆでて柔らかくしてから、シロップで煮ると、甘く美味しく仕上がります




2. 味噌あんを作る
- 鍋に白あん・白味噌・水少々を入れてよく混ぜます
- 弱火にかけ、ぽってりするまで練り上げます
- バットにあけて冷まします。冷めたら、1つ15gを4つ分計量し、俵型に丸めておきます



味噌が入るとやや焦げやすいので、火にかける前に、よく混ぜておくといいですよ
3. 求肥を作る
生地を作る
- 鍋に白玉粉と水を入れ、木べらで混ぜ、白玉粉を溶かします
- バットに片栗粉を大さじ2~3を置き、隙間なく広げておきます




練り上げ
- 鍋を弱火にかけ、練りながら、砂糖を3回に分けて加えます
※砂糖は1回ごとに、求肥がまとまってから次の砂糖を加えてください - 滑らかに練りあがったら、最後に水あめを加えて混ぜます
- 生地の4/5を手粉の片栗粉の上に落とし、鍋の残り1/5に紅色素を加え、菱餅用によく混ぜ、手粉の上に落とします












4. 成形
- 白い求肥・紅い求肥をそれぞれ4等分し、正円にのばします
※セルクルで抜くと美しく仕上がります(なければ湯呑みでOK) - 白の求肥の上に紅の菱餅、ごぼう、味噌あんを重ねます
- 具材をはさむように求肥を半月状に折り、軽く押さえて形を整えます
- ハケで余分な片栗粉をはらい、完成です










年の始まりに、心をこめて一つひとつ包む和菓子
ぜひ、今年は手作りの花びら餅で、新春の食卓を彩ってみてくださいね。


保存方法・賞味期限
- 保存方法:常温保存です(冷凍も可能です)
- 賞味期限:翌日までにお召し上がりください








